外壁塗装を終えたばかりなのに、わずか数年で塗膜が剥がれてしまったというトラブルは少なくありません。塗膜は外壁を紫外線や雨風から守る大切な役割を担っているため、剥がれが起きると建物自体の劣化が進行してしまいます。そこで今回は、塗膜がすぐに剥がれてしまう原因と、その防止策についてわかりやすく解説していきます。
目次
下地処理の不備
塗膜剥がれのもっとも多い原因のひとつが「下地処理の不備」です。外壁塗装の品質は、実は「塗る前」の準備段階でほぼ決まるといっても過言ではありません。古い塗膜の剥がし残し、ひび割れや汚れの未処理、カビや藻の除去が不十分だと、どれだけ良い塗料を使ってもすぐに剥がれてしまいます。
たとえば高圧洗浄が不十分だった場合、表面に汚れや油分が残ったまま塗装されることになります。塗料はそうした面にしっかり密着せず、早期剥離の原因になるのです。
下塗りが適切でない
塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3工程で構成されており、その中でも下塗りは、外壁と塗膜を密着させる“接着剤”のような役割を果たします。下塗りが適正でない場合、上塗りの塗料が外壁にしっかりと密着せず、すぐに浮いたり剥がれたりしてしまいます。
特に吸水性の高いモルタル壁や、劣化が進んだサイディング壁などでは、下塗りの量や種類を間違えると密着性が確保できません。
乾燥時間を守っていない
塗装作業には、それぞれの工程ごとに“乾燥時間”が定められています。塗料が完全に乾く前に次の工程を重ねてしまうと、内部に湿気が残り、塗膜が膨れたり、剥がれたりする原因となります。
また、乾燥が不十分な状態で雨に打たれると、塗料が流れたり変質してしまうことも。これも塗膜の早期劣化に直結します。
気温・湿度の条件が不適切
塗装は、気温が5℃以下、または湿度が85%以上の場合には避けるべきとされています。こうした気象条件では塗料の乾燥が遅れ、密着性が落ちるため、塗膜の耐久性が著しく低下することがあります。
さらに、塗装中に風が強いと、ほこりやゴミが塗料の中に混入し、塗膜の形成を妨げてしまうことも。こうした環境要因も、塗膜剥がれの原因の一つです。
不適切な塗料の選定
外壁材には適した塗料とそうでない塗料があります。たとえば、窯業系サイディングに対して溶剤系塗料を使うと、外壁材に影響を及ぼし、剥がれやすくなるケースもあります。
また、外壁の劣化状況に合った塗料を選ばないと、性能を十分に発揮できず、結果的に耐久年数よりも早く剥離が起こる可能性があります。
施工不良によるもの
業者の技術不足や手抜き施工も塗膜剥がれの原因です。特に注意すべきは以下のようなケースです。
* 塗料を既定の希釈率以上に薄めて使っている
* 塗布回数を減らして材料を節約している
* 高圧洗浄を省略または簡略化している
こうした行為はすべて、見た目ではわかりにくくても、時間が経てばすぐに影響が表れます。
塗膜剥がれを防ぐためのポイント
塗装後すぐに塗膜が剥がれてしまわないためには、以下のポイントを意識しておくことが大切です。
信頼できる施工業者を選ぶ
塗膜の仕上がりを大きく左右するのは、やはり施工業者の技術と誠実さです。以下のような業者を選ぶと安心です。
* 塗装実績が豊富である
* 工程や使用塗料について詳しく説明してくれる
* 見積書に「下地処理」や「塗装回数」が明記されている
* アフターサポートや保証が充実している
口コミや評判、施工実績などを調べ、慎重に選ぶことが失敗を防ぐ第一歩です。
適切な時期に塗装を行う
塗装に最適な時期は、春(3〜5月)と秋(9〜11月)です。気温・湿度ともに安定しており、塗料が乾きやすく、施工トラブルも起きにくい時期です。梅雨や真冬の施工は、どうしても塗膜形成が不完全になりやすいため、できるだけ避けるようにしましょう。
塗装後の点検も忘れずに
施工後には、仕上がりの確認や定期的な点検を行うことで、初期の不具合を早期発見できます。小さな浮きやひび割れが見つかった場合には、すぐに施工業者へ連絡して対応してもらうことが大切です。
また、塗装完了時には「完了報告書」や「保証書」の発行を受け取り、万が一の際に備えておきましょう。
まとめ:塗膜剥がれを防いで外壁を長持ちさせるために
外壁塗装後の塗膜剥がれは、下地処理の不備や乾燥不足、塗料選定ミスなど、さまざまな原因によって起こります。見た目は綺麗に見えても、内部に不具合が潜んでいることもあるため注意が必要です。
施工品質の高い業者に依頼し、適切な塗料選びと施工時期を守ること。そして、塗装後のメンテナンスを怠らないことが、塗膜を長持ちさせるための重要なポイントです。
これから外壁塗装を検討する方は、ぜひこの記事で紹介した内容を参考に、失敗のない塗装工事を実現してください。